「福井そばランキングTop20」からの続きです

『あみだそば』は、越前おろしそばを心から愛する主人、永見雄二さんが、福井のそばでたくさんの人に「福」を届けたいと開いたそば店です。
だから使うそば粉は、100%福井産で、しかも小麦粉のつなぎは入れない十割そばです。昔から伝えられてきた本物の越前おろしそばに、特別な思い入れのある店なのです。
独特の麺が、福井在来のおいしさを引き出す

『あみだそば』のそばは、一見、奇抜なところは何もない、普通のそばのように見えますが、実はこれは、とても良く考えられ、おいしさを引き出せるようにコントロールされた、素晴らしいそばなのです。
運ばれてきたそばを目にして、まず気付くのは、幅の広い平打ちだということです。これは、たまたまそうなったのではなく、幅が何ミリ、厚さは何ミリ、そしてそばを打つときに加える圧力は、このくらいと、細心の注意を払って作られた麺なのです。
その理由は、食べてみればわかります。舌に接触する面積が、平麺の場合は大きくなります。これにより、そばの味を強く感じさせる効果が生まれます。
そして、縦横が同じ厚みの「太い麺」ではなく、厚さが「薄い平麺」であることが、食感のしなやかさを生み出します。見た目は幅広のワイルドな印象のそばなのに、食べるとなぜか優しい食感で、しかもそばの豊かな香りと味わいを強く感じさせます。そばの形状が、食べた人にどんな印象を与えるのかを考え抜いた結果、ベストの状態を形にしたのが、『あみだそば』の麺なのです。
さらに、このそばは、大根おろしとの相性を、とことん吟味した仕上がりになっています。おろしそばは、そばと大根おろしの二人三脚。それぞれが、おいしさを引き上げあうのです。
お客の好みに寄り添った汁

そばにかける汁も、麺の味を引き立てるように調整されています。醤油を厳選し、大根の味を適切にコントロールして作られた汁は、とてもおいしいです。甘辛のバランスが非常に良くて、おろしそばを食べ慣れない一般のお客が敬遠する辛さも抑制され、食べやすくできています。
これは辛さがないということではなくて、『あみだそば』を訪れるお客が好む程度の辛さに抑えられているということなのです。このあたりの絶妙のコントロールこそ、実は、この店の強烈な個性といえるのです。
一見、個性がないように見えながら、店を訪れるお客の好む味に、徹底して調整するところが、『あみだそば』の凄さといえるでしょう。
大根の辛さ、醤油の角など、汁の味を構成するすべての要素を、どう選ぶかは、主人、永見さんの選択の基準として、「お客に喜んでもらうため」というコンセプトが厳然としてあります。そういう意味で、永見さんは、とても頑固な人だということができるでしょう。
この店ならではのオリジナルメニュー

『あみだそば』は、創業当初から独創性に富んだ店で、永見さんの、「たくさんの人に福を届けたい」という信念に基づいて運営されています。だからそばも一見、地味だけれど、内容は実に個性的なそばなのです。
メニューのバリエーションも、ありきたりなものではなく、永見さんが本当においしいと思った味を提供しています。魚の中ではいちばんおいしいと言われる鯖の味を生かしたいと、作り出したメニューが「焼サバおろしそば」です。焼鯖鮨は、福井の名物として知られていますが、伝統の焼鯖とおろしそばとの組み合わせは、『あみだそば』の独創性の産物です。
このそばを食べれば、そばの風味と鯖の旨みが共鳴し、お腹の中に日本海の荒波の音が響くような気がします。これは『あみだそば 福の井』でしか食べられないメニューですが、「越前おろしそば」と並んで、この店の超人気そばの一つになっています。
福井名物「焼鯖寿司」も食べられる

福井県は、お米の傑作「コシヒカリ」を生み出した、米処でもあります。焼鯖とごはんのおいしさのハーモニーも楽しんでください。


【店情報】
あみだそば 福の井 (ふくのい)
【電話】
0776-43-0739
【住所】
福井県福井市中央1-2-1 ハピリン1階 あみだそば
【アクセス】
jr福井駅より、徒歩1分
【営業時間】
10時30分-20時30分
L.O. 20時
【定休日】
年中無休
【支払い】
カード可
席数 33席
個室 なし
完全禁煙
駐車場なし

